mont’s diary

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男女比の話

昨今(主に女性差別という文脈で)男女比というワードが飛び交っていますが、これに関してひとつ疑問が湧き出ました。

 

男女比が均等なことの理由って自明ではないのでは?

 

1. ギモン:なぜ男女比は均等なのか

人類が人類に進化する過程では、男女って生物学的にも社会的にもその役割が明確に区別されてきたわけじゃないですか(社会的区別をなくそうというのが最近の動きだと思いますがそこは一旦置いとくとして)。

人間だと生々しいので動物に置き換えますが、例えばゴリラみたいな一夫多妻制の種を考えれば分かるように、複数のメスに対して1個体のオスがいれば子供を作るのはさほど難しいことではないと思います。つまり子孫を残すという観点では、メスに比べればオスはそこまで多くなくても不利ではない気がします。そういう意味では、個体数はオスよりもメスに偏りそう。

一方で、(特に哺乳類の場合)メスは妊娠中その行動が大幅に制限されるでしょうから、当然狩りなどの食料調達には不利です。その意味ではオスが多いことにも価値はあるのでしょう。

 

こんな感じで、「オス側に偏らせる要因」と「メス側に偏らせる要因」はそれぞれ無限にあり、これらが拮抗した結果の平衡状態が今の男女比であると考えることができるでしょう。けどその平衡状態が、例えば3:7や1:9とかではなく(ほぼ)「5:5」であるのは不思議じゃないですか?

 

2. 調べてみた

…と思い早速調べてみると、ものの数秒で答えが書いてあるページがヒットしました。

 

性比 - Wikipedia

 

上で議論してた「男女比」は生物用語では「性比」と言うそうですね。へえ。

有性生殖生物において、性比というのはとても重要らしく、実際に性比の予測や解明を試みる研究分野が存在するらしい。

 

3. フィッシャーの原理

このwikiによると、どうやら人間に限らず多くの種で性比が1:1であることが確認されているらしいのですが、この説明として有名なものに「フィッシャーの原理」というのがあるとのことです。

ちなみにフィッシャーとはイギリスの進化生物学者・統計学者ですね。統計学の文脈では最尤法だったりフィッシャー検定を提唱していたりと結構名の知れた人です。生物学者でもあったんですね。

 

このフィッシャーの原理を要約すると以下の通りです。

 親の繁殖コストが、子の性がオスメスどちらでも等しい場合に:

  1. オスがメスよりも少なく生まれる集団を想定する
  2. 新たに生まれたオスは、新たに生まれたメスよりも多くの配偶者を獲得でき、そのためより多くの子をもうけられると予測できる。
  3. したがって、遺伝的にオスの子をより多く産む親は、平均以上の孫を獲得できる。
  4. したがって、オスをより産みやすい遺伝子は広まり、次第にオスの割合が増加する。
  5. 性比が1:1に近づくほど、オスを多く産む性質の有利さは次第に弱まる。
  6. この例はオスとメスを入れ替えても成り立つ。また一夫一妻でも、一夫多妻でも、配偶システムにかかわらずこの議論は成り立つ。1:1で性比は均衡する。

うーーーん分かるような分からないような。。。親の繁殖コストを「子が獲得する配偶者の期待値」のようなもので置き換えているようですが、なぜこれ以外の要素を無視しているのかがよく分からないです。外的要因でいくらでも性比は偏りそうな気もするのですが……。

 

長々と書きましたが結局はよくわかりませんでした。なんか他にも色々理論が提唱されているらしいのですが、院試勉強でいっぱいいっぱいな僕の頭には入ってきませんでした。頭良い人教えてください。